山形県新庄市。雪深いこの町で、ひとつのラーメン店が静かに続けてきた営みがある。「新旬屋 本店」だ。
地元の児童養護施設の子どもたちを、年に一度店に招き、思い切り食べたいものを食べてもらう。その取り組みは、2011年の震災の年から始まり、今年で16年目を迎えた。
店は今年20周年。店主・半田新也さんの歩みと、この活動の軌跡は、偶然から始まり、やがて彼の人生観そのものへと深く根を下ろしていった。
すべての始まりは、ひとつのカップラーメンだった。
子どもの頃、ラーメンがご褒美だった
2011年、震災直前。半田さんは、Yahoo!ニュースと東洋水産の企画で優勝し、自身のラーメンが商品化されると同時に、100万円の賞金を手にする。その使い道を考えたとき、彼の中にあったのは「喜んでくれるところに届けたい」というシンプルな思いだった。



















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