『洋鵡(ヨウム)』とは、アフリカ西海岸の森林地帯に分布する大型インコの仲間だ。
削りたての鉛筆の芯を思わせる灰色の羽は、光の角度で銀や青みを帯びる。首元の羽毛は、幾重にも折り重なった花弁のよう。尾は鮮やかな紅色だ。顔立ちと足には、爬虫類から分化した名残を強く残す鋭さがある。
美しく賢い鳥、「ヨウム」
しかしヨウムの特長は、その美しい見た目だけではない。言語能力が高く、人の言葉を覚えて使いこなし、人間の5歳児程度の知能があると言われているのだ。
大航海時代には、ポルトガルの船乗りたちが長い航海の相棒に選んだという。帆先に立つ船長の肩から水平線を見据え、鋭いクチバシでどんな言語を紡いだのだろう。美しく、聡明で、気品に満ちた鳥――。



















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