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かつて『学習』『科学』で一時代を築いた学研。しかし2000年代に入ると、少子化や教育環境の変化によって主力事業は急速に縮小していった。
この苦境のなかで、学研は、売上のわずか2%に過ぎない赤字の介護事業へ大胆な投資を始める。
高齢者住宅を自前で建設しようとすれば、1棟あたり2億〜3億円規模の資金とリスクが伴う。本業も苦境にあった当時、多くの企業であれば撤退や縮小を選んでもおかしくない。それでも学研は取捨選択を見極めて、歩み続ける選択をとる。
2010年に代表取締役社長へ就任した宮原博昭氏(以下、宮原社長)は、不採算事業の整理を断行。さらに、それまで進めていた学習塾の新規出店やM&A(企業の合併や買収)といった積極拡大路線を一時ストップさせてまで、介護事業を担う子会社ココファンに経営資源を集中投下する。なぜそこまで強気の決断ができたのか。(前編から続く)
子会社「学研ココファン」誕生
学研は2003年に立ち上げた「ウェルネス事業準備室」を発展させ、翌2004年に高齢者向け事業を担う子会社「ココファン」(後の学研ココファン)を設立。学研本体とは別会社として運営された。
介護事業は、教育出版とは求められる知識も意思決定のスピードも異なる。新しい事業を育てるには、既存事業とは別の組織として挑戦できる環境が必要だったのだ。
もっとも、ココファンは完全にゼロからスタートしたわけではない。


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