7月31日、一部の薬局で勃起不全(ED)治療薬の販売が始まる。これは先行販売によるもので、8月末からはより多くの薬局で購入可能になる。いずれも薬剤師の説明を受ける必要があるが、薬を使うか迷っていた人にしてみれば、入手のハードルが下がるので朗報だろう。
どうすれば購入できるのか、注意すべき点はあるのか、医師らへの取材をもとに解説する。
ED患者は推計1400万人
日本性機能学会と日本泌尿器科学会のED診療ガイドラインによると、EDは「満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られないか、または維持できない状態が持続または再発すること」と定義されている。
わが国のED患者は1400万人と推計される。また約8割が医療機関を未受診との調査結果もある。
今回、薬局で販売されることに決まったED治療薬は、エスエス製薬のシアリス(タダラフィル)。国内初の市販薬(OTC医薬品)となる。これまでは医師の診察と処方箋がなければ買えなかったが、これからは薬剤師の説明を受けるだけで買える「要指導医薬品」となる。
勃起には陰茎での血管拡張が必要だが、EDでは、血管を広げる物質をPDE5(ホスホジエステラーゼ5)という酵素が分解してしまうため、勃起が起こりにくくなる。このPDE5の働きを抑制するのがPDE5阻害薬で、これにより陰茎の血流が改善して勃起が持続する。
徳島大学大学院医歯薬学研究部循環器内科学教室教授で、ED診療ガイドライン第3版の作成委員を務めた佐田政隆氏は、シアリスのOTC化について「薬の血中濃度が半分になるまでの時間(半減期)が長い」ことを理由の1つに挙げる。

