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ヨーロッパ首脳はなぜトランプ氏を持ち上げたのか、緩衝役を買って出た高市首相、ウクライナ・イラン・中国で揺れるG7

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フランス・ヴェルサイユ宮殿で談笑するマクロン大統領夫妻とトランプ大統領(右)(写真:2026 Bloomberg Finance LP)
  • 安部 雅延 国際ジャーナリスト(フランス在住)

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最後までトランプをつなぎ止めたマクロン大統領

フランス・エビアンで開催された主要7カ国首脳会議(G7サミット)の閉幕後のパリ郊外ベルサイユ宮殿に、議長国フランスのマクロン大統領はアメリカのトランプ大統領を招待し、夕食をともにした。ベルサイユ宮殿の晩餐会はフランスの最大級の接待を表したもので、マクロン氏の当初からの最大のミッションは、中座の多いトランプ氏をサミットに最後までつなぎ留めることにあったと言われ、その成功が指摘された。

フランスのメディアからは「トランプ氏にそこまで媚びる必要はあったのか」と疑問の声が聞かれたが、それでもキンキラでもてなされることが好きなトランプ氏は、マクロン氏のサミットでの手腕を賛美し、ご満悦とも報じられた。

とくにウクライナのゼレンスキー大統領も参加したサミットで出された共同声明の中で、アメリカ大統領のウクライナへの支持を取り付けることで、マクロン氏は予想外の外交的勝利を収めたとメディアは報じた。さらに、ベルサイユ宮殿の夕食の席で、膜論氏の目の前でイランとの停戦覚書合意文書にトランプ氏が署名したことも成果を印象付けた。

トランプ氏の心を大きく揺さぶった写真があったようだ。報道によると、ロシアが6月14日にウクライナのキーウ空爆によって11世紀の世界遺産であるキーウ・ペチェールシク大修道院の大聖堂の黄金のドームが炎上した。この光景の写真をゼレンスキー氏に見せられたトランプ氏は衝撃を受けたと報じられ、このときにウクライナ支援再開に心が傾いた念押しの瞬間だったとも指摘された。マクロン氏とヨーロッパ首脳にとって、アメリカのウクライナ支援再開とロシア制裁継続は死活的問題だった。

アメリカの政治専門ニュースサイト『ポリティコ』ヨーロッパ版は「トランプ氏をいかにして喜ばせ、彼の優先事項に沿うかを何年もかけて模索してきた結果生まれた外交的勝利」とマクロン氏を評価した。サミット開幕の夕食会で他のG7首脳に対して「世界の権力政治に関するトランプ氏の二元的な見方に沿うようにメッセージを調整し、戦争の最新局面においてウクライナを勝者、ロシアを敗者と位置づける認識」を浸透させた。

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