高橋氏は「自分たちの実力をつけていこうと思うと避けて通れない、(GT3カテゴリーは)カスタマーモータースポーツのピラミッドの頂点だから」と、GRにとってのGR GT3の重要性を強調した。
GT3カテゴリーでは、メルセデス・ベンツAMG、ポルシェ、フェラーリ、BMW・Mスポーツ、マクラーレン、アストンマーチン、GMなど世界の競合がしのぎを削っている。
GRとしては長きにわたり「GT3を作れるようになりたい」という思いがあり、「GT3をやらずにカスタマーモータースポーツをやっているとは言えない」と、高橋氏は言い切った。
筆者はトヨタ テクニカルセンター 下山の取材時も、GR GT3が順調にテスト走行する様子を確認しており、近年中の実戦参加が期待される。
トヨタで「やらない」「やれないこと」を
最後に、これからのGRを(ユーザーに)どう見てほしいかを聞いた。すると、まず「いい意味で、トヨタっぽくないようにしたい」との答えが返ってきた。
「トヨタ GAZOO RACINGからGAZOO RACINGへと名称変更するのは、その思いからだ」
「(07年に)GRが始まったころ、トヨタではやれない、トヨタではやれなかったからこそ、トヨタ(の名)をつけないGRがあった」とGRの歴史を振り返った。
さらに「(今回)そうして原点に戻る意味は、(組織として)大きくなったトヨタでやれない、トヨタではやらないことをGRだからやろうよ(と社内外で言われる)というブランドにしたいからだ。これはトヨタのクルマじゃない、(トヨタのイメージの)度を超えていると言われたい」とした。
いま、大きく変わろうとしているGR。そこに向かうGRに関わる人達の思いを今回、富士24時間レースの現場で体感することができた。GRの「次の一手」を大いに期待したい。

