そこで得た教訓は、われわれの本質的なゴールは、新店を開けることではなく、マーケットシェアを上げていくということ。どうせ一度開店するなら、目先の数字に惑わされず、デベロッパーの意向にも左右されず、安定的な成長を追求していく。そのためにも足元では路面店の強化を図っていく」(小山氏)
こうした路線変更を体現するのが、サンマルクの新コンセプトである「FFHモデル店舗」だ。「Fresh(新鮮・焼きたて)」、「Fast(素早い提供)」、「Handmade(店内手作り)」の頭文字を取った、手作り感と効率化を両取りするコンセプトを掲げる。2026年5月時点では、新宿御苑前駅や目黒駅などの駅近に、試験的に2店舗を運営している。
FFHに足を運んでみた“感想”
早速、新設されたFFHに足を運ぶと、従来のサンマルクとは、かなり様相が異なる。
まず入店すると、目の前にはセルフレジが設置されており、トングでパンを選ぶスタイルが廃止されている。メニューも通常のサンマルクとは異なり、フルーツティーやパフェ、ホットサンドなどメニューが幅広い。
目移りした挙句、セルフレジで決済を終えると、オープンキッチンを傍目にカウンターに移動して、レシートに記載された受け取り番号が表示されるモニターを前に出来上がりを待つ。いわばマクドナルドや松屋などファストフードのような、デジタルなオペレーションに置き換わっているのだ。
サンマルクカフェによれば、2029年までに掲げた370店舗のうち、3分の1程度をFFHモデルに刷新していくという。出店立地としては、路面店を8割、ショッピングモール内を2割の目安で展開していく予定だ。コンセプトも立地戦略も路線を変え、再生の青写真を描くサンマルク。後編では、この新コンセプトを軸に、再成長の全貌に迫る。
