徳島線は、愛称の「よしの川ブルーライン」のとおりに吉野川を見ながら(といっても、実際に車窓から望める区間はごくわずか。車窓という点では南側の剣山地も見どころだ)の徳島線。こちらは本数こそ「うずしお」には負けるものの、1日に下り6本・上り5本の特急「剣山」が走っている。
さらに、2020年からは観光列車「藍よしのがわトロッコ」も運行されるなど、観光色も兼ね備えた路線の1つだ。
そんな徳島線の終点は、土讃線と合流する佃駅。全列車が土讃線阿波池田駅まで乗り入れている。池田といったら、1980年代前半の高校野球界を賑わした“やまびこ打線”でおなじみの池田高校がある町だ。
実際に阿波池田駅にやってくると、これが本当にやまびこが返ってきそうな静かな山あいの町であることに驚かされる。ここで徳島線から土讃線に乗り継げば、北は高松、南は高知。阿波池田の南側には大歩危小歩危の景勝地があるが、ここも徳島県だ。徳島県の西の端をかすめる土讃線。四国山地のど真ん中を貫いている。
海沿いを走る路線も
山に向かう路線が徳島線だとするならば、海を見るのが牟岐線だ。徳島駅から南下して、青色発光ダイオードでおなじみの阿南、はたまた朝ドラ『ウェルかめ』の舞台になった日和佐などを通り、高知県との県境を目指してゆく。
終点の阿波海南駅からは、レールの上も道路もどちらも走れる阿佐海岸鉄道のDMV(デュアル・モード・ビークル)が続いている。
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