JR花咲線「駅弁食いだおれ」おなかいっぱいの旅 かきめし、さんまそば、たこ飯弁当などなど
花咲線へは2021年12月に初めて訪れた。まずは厚岸駅で、全国的にも有名な「氏家かきめし」を食べたい。東京の駅弁売り場や駅弁大会では幾度となく食べているが、実際に現地で食べたことはまだないのだ。行かずとも買える駅弁大会も好きだけれど、やはりその土地で食べてこそ、駅弁の実力がわかる。
ほかに何か新しい駅弁がないかと探していたら、終点の根室駅で販売している「さんまそば」と「さんま丼」の存在を知る。こちらは「根室駅11:03発、13:34発の列車時刻に合わせて販売」とあり、おのずとその時間までに到着する花咲線に乗ることとなった。
旅程が決まれば、確実に買うために、まずは駅弁の予約だ。「さんまそば」と「さんま丼」はすぐ予約ができたのだが、厚岸駅の「氏家かきめし」は何度電話をかけても一向につながらない。ここは、お願いすればホームまで持ってきてもらえると聞いていたので、そうしてもらおうと思っていた。なぜなら花咲線は列車が2時間半~3時間に1本しかなく、厚岸駅で一度降りると、その時間を持て余してしまうからである。
人気のさんま丼とさんまそば
そして当日。釧路駅8:21発の花咲線に乗車する。しばらく内陸を走り、門静駅を過ぎると進行方向右側に海が見えてきた。その先の厚岸湖にはたくさんの白鳥が佇んでおり、見たことのない景色が広がっていて感動する。
また、茶内駅には「銭形警部」(のオブジェ)が、隣の浜中駅には「ルパン三世」がいた。浜中町は「ルパン三世」の作者、モンキー・パンチ先生の故郷で、ここには「ルパン三世ラッピングトレイン」も走る。終点のひとつ手前は「日本最東端」という看板が掲げられている東根室駅。なんて見どころの多い路線なのだろう。この乗車で花咲線がすっかり気に入った。
終点根室駅では、駅構内で「さんま丼」と「さんまそば」を立売していた。駅弁にはちゃんと掛け紙がついているのがうれしい。予約した2つの駅弁を受け取り、そのまま待合室で、麺がのびないうちに「さんまそば」からいただく。別のボトルに熱い出汁が入っており、おそばにかける。おそばの麺はやわらかめだが、ちゃんとそばの味がする。利尻昆布と枕崎の本枯節の出汁がうまい。さんまは蒲焼き風で、噛むと香ばしい。
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