①冬は「早寝遅起」が原則
黄帝内経素問では「自然界と同様に、人も冬はあまり活動的にならず、体力を温存し、春に備えるべきである」と説いています。
動物が冬眠するように、人も冬は最も睡眠を多くとらなければならない季節。ですので、「早寝遅起」が原則です。
早朝の寒い気を取り込まないよう、7時ごろに起きるのが理想。仕事や生活の都合上難しい場合は、夜更かしはせず、早めに寝て8時間くらいの睡眠時間を確保しましょう。
冬にしっかり睡眠をとらないと、睡眠不足により「腎(じん)」のエネルギーを消耗します。腎とは腎臓そのものだけではなく、免疫力や自然治癒力にも深い関わりがあります。
睡眠不足が腎の低下をもたらし、インフルエンザや風邪をひきやすくします。逆にこれらを予防したければ、しっかり眠ることが不可欠です。
健康相談にいらっしゃる方に睡眠時間をうかがうと、ほとんどの方が睡眠不足です。
睡眠中は疲労物質などの不必要なものを掃除して、体を修繕する時間です。そんな大切な時間が不足して迎える寝不足の1日は、マイナスからのスタートになります。結果的に自律神経が乱れ、さまざまな不調が現れたり、症状や持病が悪化しやすくなったりします。
どんな漢方薬や治療も、睡眠不足で自律神経が乱れていると効きにくいのです。
冷えを撃退する食事の摂り方
②寒さを避ける
前述したように、冬は「腎」の大敵です。特に冷えは腎の機能を弱らせてしまいます。
本来なら、冷え対策は春から秋に行うものです。この間に筋肉をつけることで、冷えにくく、熱を産生できる体を作っておくべきなのですが、今となってはそれもできません。あらゆる手段を使って、冷えから体を守るしかないのです。
●食べ物・食べ方の工夫で冷えを撃退
まずは、食べ物や食べ方の工夫で体を中から温めましょう。
<起床時>
朝起きたら白湯を飲むのをお勧めします。胃腸が温まり、精神的にも落ち着きます。冷たい水を飲む人が多いですが、この時期は体を冷やすのでお勧めできません。
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