自分と出会える!育てられる! 多文化共生の学校“筑坂" 「自由・自律・自覚」生徒の多様性を認る精神

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緑あふれる広大な敷地の中にある筑波大学付属坂戸高校。そんな歴史あふれる学校では、「農業」「工業」「福祉」「商業」と幅広い学問を学ぶことのできる設備が整っている。普通科高校では味わえない魅力にあふれた“筑坂”。その内実を紹介しよう。

様々な世界の住人と出会える特別な学び

同校では、2年次から自分の興味・関心に応じて好きな科目が履修できる。普通科高校では学べない専門的な授業も多くあるため、自分と決して交わることのなかったような世界の住人と関わることができる。自分の未来像に合わせて作ることのできる時間割は、総合学科ならではの魅力だ。

とはいえ、自分の興味・関心について理解するというのはなかなか難しい。自分が何をしたいのか、将来の自分のために何を学ぶべきなのか。そこで、1年次にはどのように学び、生きていくか考える科目が多く採択されている。これらの科目を通じて自分自身の将来についてじっくり考え、今何が必要か判断する力を養う。私も最初は同校が総合学科だということも知らずに入学し、自分が何を学びたいか、将来のために何を学ぶべきか分からなかった。しかし、1年次の授業や様々な世界の住人と出会ったことでビジネス・経済に興味を持ち、2年間学んだ。

生徒の主体性を育む特別な学び

同校では、国際社会の課題に対する関心と深い教養に加えてコミュニケーションスキルや問題解決能力を高め、将来グローバルに活躍する生徒を育てるためグローバル教育に力を入れている。それだけではなく、国際人に求められるような主体性や統率力、協調性を養えるような教育プログラムが組まれている。今日は、そんな同校を象徴する授業を2つ紹介しよう。

まず紹介するのが、「T-GAP(つくさか・グローバル・アクション・プログラム)」だ。T-GAPでは社会課題を生徒自ら発見し、課題に対するアクションプランをチームで作成、実施していく中で課題発見解決能力やマネジメント能力、主体性をのばす。私の所属するグループでは性的マイノリティに対する偏見をまずは私たちの周りからなくすことを目標とし、性的マイノリティの正しい知識を与える場として講演会を主催した。

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