握りは、シャリが見えないほどネタが大きく、肉厚なのが特徴。ネタは臭みがなく、鮮度のよさを感じさせる。軍艦も、いくらやねぎとろが惜しみなく盛られている。養殖のタスマニアサーモンや黒糖真鯛も、脂がのり、身にハリがある。素材のよさを実感する満足度の高い味わいだった。
さらに、グルメライターの筆者が追加注文した中でおすすめしたいと思ったのはタスマニアサーモンだ。「タスマニアサーモンシーソルト炙り」300円(税込み)は、程よく塩味がプラスされていて炙り加減も絶妙で絶品。良質な脂が口の中でとろけて、あっという間に食べ終えてしまう。
サステナビリティの観点から養殖サーモンを採用しているようだが、実際に食べてみても、養殖であることによる味わいの物足りなさは感じなかった。
落ち着いた店内で楽しむ、従来とは異なる銚子丸
銚子丸といえば、「劇団」をコンセプトにした店舗運営を知っている人もいるだろう。店舗を舞台、客を観客、従業員を劇団員に見立てた「銚子丸劇場」は、同社ならではの特徴だ。
一方、新業態の「鮨 Yasuke 潮彩」では、そうした演出は見られなかった。店内は静かで、ゆったりとした雰囲気。海や波をイメージしたと思われる爽やかな内装で、平日の昼間は70代前後とみられる年配客が多い印象だった。
タッチパネルで注文すると、専用レーンに乗って寿司がテーブルまで運ばれてくるが、レーンの動作音も非常に静かで音声アナウンスやゲームなどの仕掛けもない。気づくと寿司がテーブル横まで届いていて、驚いたくらいだ。そのため、落ち着いて寿司を楽しみたい人には向いているチェーンだと感じた。
一方、家族とそれぞれ異なるネタを注文しても、同じ皿にまとめて提供されることが何度かあった。取り分けにくく、食べづらいと言われればそうかもしれない。しかし、こうした工夫でコストを抑えながら、良い商品を提供しているとも考えられる。高級寿司店との価格差を考えれば、十分納得できるところだろう。


※ログイン後、コメント入力が可能です。