40代の男性は、油分が苦手でカルビは食べられないという。そんな彼がいつも注文するのはハラミ丼だ。「ハラミは美味しいし、丼にのるナムルで野菜もとれるから、昼のタンパク質補給として使っている」。この店を選ぶ理由は、肉の品揃えにあるのだった。「物語グループがやってるから、カルビがあって、特上カルビがあって、ハラミがある。肉屋がやってるからこそ、安心して行ける」。
逆に、カルビ丼だけの店なら行っていないし、それなら牛丼屋に行くという。名物のカルビ丼は、食べたことがないそうだ。かつて焼肉きんぐでバイトしていた筆者は、その言葉を聞いて「よくぞわかってくれた」と、なぜか運営会社の社員のような目線になった。
30代の女性の入り口は冷麺だった。冷麺が食べたくてUber Eatsで頼んだところ、カルビの店だったのでカルビ丼も一緒に注文した。それが美味しくて、店に通うようになったという。今もカルビ丼と冷麺をセットで頼み、「冷麺をつけても、そんなに高くならない」と話す。券売機の最初に出てくる「焼きたてよくばりセット」は、カルビ丼と盛岡冷麺(小)で並盛1040円だ。
店はもともと「カルビ丼とユッケジャンスープの専門店」を名乗っている。2026年3月にはラーメンを発売し、8月には豚カルビ丼を復活させるなど、メニューを充実させている。カルビ丼の元祖を名乗る「韓丼」も、スン豆腐をもう一つの看板にして全国71店舗を展開している。看板商品だけに頼らないことが、この業態を広げるカギなのかもしれない。
店内はガラガラでも、ドライブスルーには車の列
東京チカラめしは、池袋や新宿など都心の駅前を中心に出店していた。一方、焼きたてのかるびは豊橋、岡崎のほか、三重県桑名市、仙台市など、郊外への出店が目立つ。岡崎北店は54席に駐車場32台。ドライブスルーも備えている。
筆者自身も、仕事で車を走らせる道沿いにあったから立ち寄るようになった。17時半ごろ、店内の客は筆者ひとりだったが、その間にも持ち帰りの客が料理を受け取りに来ており、ドライブスルーには複数台の車が列をなしていた。


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