外資系生命保険大手プルデンシャルグループに対する金融庁の行政処分をめぐって、業界に大きな衝撃が走っている。傘下のプルデンシャル生命保険だけでなく、ジブラルタ生命保険に対しても新規契約などの一部業務停止命令が下されたからだ。
さらに驚きだったのが、金融庁が処分の過程でジブラルタ生命に立ち入り検査を実施していなかったこと。検査なしでの業務停止命令は、金融庁として初のケースとなる。
免許取り消しに次ぐ重い処分であるだけに、金融庁は検査によって経営管理や内部統制の実態をさらに詳しく調べ、慎重に判断するという選択肢もあった。にもかかわらず、容赦なく業務停止の鉄鎚を下したのは、問題発覚以降もジブラルタ生命における顧客軽視の経営実態が際立っていたからだ。
プルデンシャル流の営業手法
そもそもジブラルタ生命の前身は、1947年に設立され2000年に逆ザヤなどによる経営の悪化で破綻した協栄生命保険だ。その協栄生命を救済したのが、米保険大手プルデンシャル・ファイナンシャルだった。
12年には、AIGエジソン生命保険とエイアイジー・スター生命保険を吸収合併し、事業規模を拡大してきた。しかし、その再建過程で導入されたプルデンシャル流の営業手法が、四半世紀を経た今、深刻な不祥事を繰り返す温床になっていた。
金融庁の行政処分資料によると、ジブラルタ生命が01年に営業を開始した当時、経営陣の中心を占めていたのはプルデンシャル生命の出身者だった。
再建当初から営業社員の採用や育成、保険販売にいたるまで、プルデンシャル生命と類似したビジネスモデルを導入しており、ライフプラン・コンサルタント(LC)と呼ぶ営業社員には即戦力を求め、短期間で営業成績を上げることを要求。個人的な人脈を最大限に活用して、顧客を開拓する営業手法が広がっていった。
だが、その強みは金融不祥事と表裏一体だった。
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