「焦土作戦で買収防衛を図ろうとしたのかもしれないが、さすがに批判が高まり諦めたのではないか」
アジア系投資ファンド幹部は、医薬品卸大手の東邦ホールディングス(HD)が10月9日に発表したプレスリリースを見ながらこのように語った。
そのリリースには、「PHCホールディングス株式会社の買収に関する検討を行っておりましたが、このたび本件に関する検討を終了することといたしましたので、お知らせいたします」と書かれていた。
10月1日に一部報道で、東邦HDが医療機器の開発・販売を手がけるPHCHDに対し法的拘束力のない初期的な買収提案を行っていることが明らかになった。これに対し東邦HDは「検討している」とコメントし、PHCHDも「提案を受領していることは事実」と認めていたが、それからわずか1週間でご破算になってしまったというのだ。
だが、そもそもこの買収提案に対しては、市場関係者の間で「企業価値向上策などではなく、アクティビストに追い詰められた東邦HDが繰り出した買収防衛策なのではないか」との疑念が持たれていた。その理由は、これまでの経緯をたどっていくと見えてくる。
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