日本板硝子がファンド傘下での再建を選んだ背景、2006年に断行したピルキントン買収がもたらした災厄

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1826年、イギリスの西北部で創業したピルキントン。買収当時は世界3位で、売上高は日本板硝子の約2倍、グローバルの名門かつ「小が大を飲む」買収は大きな話題となった(写真:ブルムバーグ)

「小が大を飲む」巨額買収の無理が、20年の時を経てついに限界に達した。

ガラス大手の日本板硝子は3月24日、アメリカの投資ファンドのアポロ・グローバル・マネジメントや銀行団から総額3000億円規模の支援を受け、株式併合などを通じて株式を非公開化すると発表した。

細沼宗浩・代表執行役社長兼CEOは「新生NSGグループのためには、今回の決断が必要不可欠であり最善であると強く信じている。より強固で持続可能な事業基盤を構築していく」というコメントを出した。

巨額買収の賭けは誤算続き

ここまで同社が追い込まれた原因は、2006年のイギリスのピルキントン買収にさかのぼる。

当時、日本板硝子は板ガラス世界6位で売上高は約2650億円。対して、ピルキントンは世界3位で売上高は約5000億円だった。「小が大を飲む」買収によってグローバルに飛躍することを企図した。

日本板硝子にとって大きな賭けでもあった。買収資金は6160億円のうち4730億円を銀行借入と転換社債で賄った。結果、買収前に1250億円だった有利子負債は6000億円を超え、50%近くあった自己資本比率は20%台前半まで落ち込んだ。

振り返るとピルキントンの買収は、誤算続きだった。

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