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"子どもの声がうるさい"時代に、なぜ保育園にパン屋を併設し街にひらくのか…元博報堂・資金ゼロで1Kから始めた男の答え

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ベーカリーカフェ「まちのパーラー」
ガラス張りの「まちのパーラー」。隣接する「まちの保育園 小竹向原」の保育室とは、ガラス越しに互いの気配が伝わる(写真:筆者撮影)

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「子どもの声がうるさい」

保育園や幼稚園から出る音をめぐる近隣トラブルが各地で起きている。訴訟にまで発展するケースもあり、地域との関係に頭を悩ませる園は少なくない。

トラブルを避けるなら、地域との関わりをできるだけ減らしたほうがいいと考えるのも無理はないだろう。ところが、あえて地域とのつながりを積極的につくってきた保育園がある。東京都内で展開する「まちの保育園・こども園」だ。(前編:職員は基準より1人多く、街にひらく《理想の保育園》…「代表が外で年2000万円稼いで穴埋め」を経て6園に広げた経営の実態)。

園には、子どもや保育者と地域の人々をつなぐ専任の役割「コミュニティコーディネーター(CC)」を配置。地域の企業や商店、住民たちと関係を築き、子どもたちが街のさまざまな人や場所と出会いながら育つ環境をつくってきた。

運営するナチュラルスマイルジャパンの代表、松本理寿輝さん(46)は、博報堂を経て友人と起業し、借金を抱えたまま20代後半で「理想の保育園づくり」を決意した。手元の資金はほぼゼロ。園の開設前は家族にも協力してもらい、1Kのアパートに移って生活費を切り詰め、開設資金をつくった。

保育を起点に、より豊かな地域や社会のあり方を模索する「ナチュラルスマイルジャパン」代表取締役の松本理寿輝さん(写真:筆者撮影)

なぜそこまでして、「子どもが街のなかで育つ環境」をつくろうと考えたのか。背景には、20年以上前のとある体験がある。少し風変わりな社名も、そこから生まれた。

「ナチュラルスマイルジャパンという会社名は、今となっては少し恥ずかしいんですけど」

そう言って照れながら、松本さんは20年以上前の出来事を語り始めた。

忘れられない、ひとりの少女の笑顔

それは2001年ごろ、松本さんが一橋大学に通っていたときのことだ。

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