日本銀行による利上げが続く中、2026年9月には政策金利が1.25%に到達した。1995年4月以来、約31年ぶりの水準となっている。
貸出金利息の拡大などを背景にメガバンクや地方銀行の業績が好調に推移する一方、信用金庫・信用組合では金利上昇が“逆風”となっている。利上げが始まってから、むしろ業績や健全性が悪化するケースも多くみられる。
経営環境はマイナス金利時より深刻
そもそも信金・信組は地域の相互扶助を目的とした協同組織金融機関であり、銀行とは異なる非営利法人だ。ただし、預金・融資・為替といった基本的な業務内容は銀行とほとんど変わらず、中小企業向け融資や住宅ローンでは地銀などと競合する立場にある。
それにもかかわらず、金利上昇による効果は大きく異なっている。この差は一体どこから生まれるのか。
一般的に、政策金利が上昇すると貸出金や有価証券の利回りが改善するため、金融機関にとって利上げはポジティブに働きやすい。しかし、固定金利での貸し出し割合が多い場合には、貸出金利回りが改善せず預金利息だけが引き上がるため預貸金利ザヤが悪化することになる。
国債や地方債などの有価証券も多くが固定利回りであるため、抱えている低利回り債券を売却して新たな債券に入れ替えなければ受取利息は増えない。むしろ、市場の長期金利が上昇することによって低利回り債券の価格が下落し、含み損が膨らむことになる。
さらには相続や人口減少、ネット銀行の台頭などによって、運用原資である預金の流出が顕著になっていることも大きな課題だ。足元では預金獲得競争が過熱しており、メガバンクやネット銀行などの高い預金金利に対抗できなければ、預金が大きく減少しかねない構図となっている。信金・信組を取り巻く経営環境は、マイナス金利時代よりも深刻さが増している状況だ。
首位は圧倒的な「評価益」
そこで東洋経済では全397信金・信組のうち、ウェブ上でディスクロージャー誌を開示している394の信金・信組を対象に、26年3月期決算を集計・分析し、信金・信組「サバイバル力」ランキングを作成した。
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