「文字の危機」を乗り越えるために、どうすべきか。答えは明快。「手書き」を復権させることだ。
人間とは、本質的に「手」の存在。読み手、書き手、語り手。こうした接尾辞の「手」に象徴されるように、手で表現し、手で仕事をするのが人間なのだ。パソコンやスマホの普及によってわれわれはまさに「手を見失った」状態にある。だからこそ、会社においても、大切な事業企画書、感謝の思いを伝える手紙などは、チャート式図表でけむに巻くのではなく、細部までを詰めた手書きをするべきだ。
そのうえで「縦書き」であるべきだ。東アジアの漢字文明圏において、文字は歴史的に縦に書かれてきた。ひらがなも横書きから生まれてきた形ではない。縦書きのための言葉である。また縦書きをすることによって、「天」が意識され、「天に誓って」という言葉の信憑性が保証される。
「筆蝕の芸術」
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