アップルがイノベーションのリーダーという地位を失ってから久しい。iPhoneの買い替え周期の中で生き続ける会社になりつつあるという見方が一般的だろう。iPhoneにおいて引き起こした破壊的イノベーションをベースにして20年近くも成長を続けているのが、アップルだ。
では、9月1日にティム・クックからCEOを引き継いだジョン・ターナス氏はそんなアップルを変えるのだろうか。就任から2カ月あまりが経過する中で、世の中のアップルに対する視線には変化が起きているのかもしれない。

アップルは10月30日の終値で時価総額5兆300億ドルとなり、エヌビディア(4兆9300億ドル)を抜いて世界首位に返り咲いた。CEO交代後も時価総額トップを競い続ける銘柄であることを印象づけた。
11月2日にアップルが発表した7〜9月期決算は、売上高が1145億ドルと前年同期比12%増で、7〜9月期としては過去最高。2026年9月期の通期売上高は4788億ドルに達した。Macは108億ドルで24%増と、iPhoneの17%増を上回っている。ターナスは初めての決算説明会で、「1年間にこれほど多くのMacを売ったことはない」と述べた。もっとも大きな需要がある10-12月期の業績見通しが悲観的だったことで株価は下落したものの、おおむね堅調な経営を続けていると言っていいだろう。
市場の評価には分かりやすい理由がある。AI投資の回収を不安視する資金が、設備投資を抑えてきたアップルに移ったという判断だ。では、AIの時代にアップルはどう稼ぐのか。その答えの一端が、10月28日にロサンゼルスでターナスが披露した新型MacBook Proに表れていた。筆者は現地で実機に触れ、ターナス氏本人のプレゼンテーションを聴いてきた。それを踏まえて、アップルの変化をお伝えしたい。
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