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"子どもの声がうるさい"時代に、なぜ保育園にパン屋を併設し街にひらくのか…元博報堂・資金ゼロで1Kから始めた男の答え

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ベーカリーカフェ「まちのパーラー」
ガラス張りの「まちのパーラー」。隣接する「まちの保育園 小竹向原」の保育室とは、ガラス越しに互いの気配が伝わる(写真:筆者撮影)
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小竹向原園のギャラリースペースにあるモニターでは、子どもたちの活動の様子が共有されている(写真:ナチュラルスマイルジャパン株式会社)

「子どもの声がうるさい」への、ひとつの答え

冒頭の問いに戻ろう。保育園の音をめぐって地域との摩擦が生まれることもあるなか、「まちの保育園」はなぜ、あえて園を地域に開いてきたのか。その答えのひとつは、園の周囲で実際に起きた変化に表れている。

例えば、子どもたちとの関わりをきっかけに、おしゃれをして外出するようになった高齢者がいたという。店を閉じることになった地域の人からは、「この跡地を子どもと地域のために使ってくれよ」と声をかけられたそうだ。

地域と立ち上げた「みなみあおやま こどもアートウォーク」(写真:ナチュラルスマイルジャパン株式会社)

町内会でも、こんな変化が起きた。

「町内会の方たちが、子どもを中心に街をつくるという考えに共感してくださって。『子どもたちがキャッチボールできるような公園をつくろうよ』と声を上げてくれたり、子育て世代も『子ども・子育て広場みたいなものをつくろう』と動き始めたりしました」

小中学生が保育園へ遊びに来るだけでなく、園の子どもたちも街へ出かけていく。

「保育園って、地域の若い世代がつながりやすい場所なんです。そこに、自治会などを通じて地域の高齢者も加わると、世代を超えた交流が生まれていきます。保育園が、いろいろな世代をつなぐ場所になるんですよね。そう考えると、保育園は街づくりの拠点にもなれると思っています」

南青山園 出張アートワークの様子。子どもたちと自然との出会いを大切にしている(写真:ナチュラルスマイルジャパン株式会社)

「子どもの声がうるさい」

そうした声が聞かれる時代に、「まちの保育園」の周りでは別の光景が広がっている。パンを買いに来た客がガラス越しに園庭を眺め、町内会が子どものための公園を語り合う。顔なじみになった子どもの声は、騒音ではなく街の音になる。松本さんが15年かけてつくってきたのは、そういう日常だ。 

《合わせて読む→→》前編:職員は基準より1人多く、街にひらく《理想の保育園》…「代表が外で年2000万円稼いで穴埋め」を経て6園に広げた経営の実態

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