「寝ても疲労が取れない」と悩みを抱えるビジネスパーソンは少なくない。2024年に厚生労働省が実施した調査によると、働き盛りである30代から50代の男女の20%以上が睡眠で休養が十分に取れていないことが明らかになっている。リカバリーウェアなどが注目されているが、睡眠の質を上げるにはどのようなことが重要なのだろうか。
「睡眠の質を上げるためには、まずは睡眠時間をしっかりと確保し、よく眠れる方法を自身で探るのが重要です」
このように話すのは『世界の一流は「休日」に何をしているのか』『世界の一流は「平日」の夜に何をしているのか』などの著者である越川慎司さんだ。
越川さんはマイクロソフトで役員を務めた後、2017年に働き方改革を支援する株式会社クロスリバーを起業。グローバル企業で働く幹部層へのヒアリング調査を定期的に実施し、その知見をクライアントに提供している。
グローバル企業で働くビジネスパーソンと日本のビジネスパーソンの睡眠習慣の違いはどのような点にあるのだろうか。そして、睡眠の質を上げるヒントはあるのだろうか。
海外のエグゼクティブが7時間睡眠を確保する方法
2021年にOECDが33カ国を対象に実施した調査によると、日本人の睡眠時間は約7時間22分だった。一方で、アメリカ人の睡眠時間は約8時間51分だ。
この調査は平均値のため、アメリカ人が日本人より睡眠時間を重視しているとは結論づけられない。
しかし、越川さんの調査によると、アメリカのグローバル企業で働く幹部層も睡眠時間を優先的に確保する生活を送っているという。
「若い時に睡眠時間を削って働く方は多いです。しかし、30代以降は睡眠や健康を重視した生活を送るようになります。その背景にあるのが、『ワークライフハーモニー』という考え方です。仕事で成果を残しつつ、家庭も充実させるためには、心身が健康でなければいけません。そのために『7時間睡眠は必須』と考えています」


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