日本は主要3分野に加え、この革新領域でもOECD加盟国中1位となりました。

小村氏は、まずこの結果を正当に評価することから始めるべきだと強調します。
「日本はPISAが始まった2000年から、四半世紀にわたってトップレベルを維持してきました。これほど長期間にわたり、しかも都市部から地方までを含む日本の人口規模で高い成果を上げている国は、ほかにありません。海外の教育関係者からも、日本が尊敬されている点です。まずは誇るべき成果として、しっかり評価する必要があります」
今回調査を受けたのは、25年当時の高校1年生が中心です。小村氏は、この世代が現行の学習指導要領のもとで学び、20年に始まったGIGAスクール構想による1人1台端末の環境を経験してきたことにも注目します。
今回の好成績は、こうした政策が一定の効果を発揮した結果と見ることができるといいます。
日本の教育の強みと注意すべき変化
かつて日本では、PISAの順位が下がるたびに「ゆとり教育で学力が低下した」「日本の子どもは、知識はあっても考える力が弱い」といった批判が繰り返されました。
しかし、そうした指摘を受けて教育改革が進み、自分の考えを表現する授業や探究的な学びが重視されるようになり、評価のあり方も徐々に変わってきました。
また、社会経済的な背景による得点差が、他国と比べて小さいことも日本の強みです。もちろん経済格差が学力に影響しないわけではありませんが、その影響は国際的に見ると相対的に小さく、教育の公正性が比較的保たれているとみなされています。
住んでいる地域や通う学校によって教育の質が大きく損なわれるリスクが低いことは、日本では当たり前に見えます。しかし、国際的に見れば決して当然ではありません。
小村氏は、「どの地域に住み、どの学校に通っても、著しく悪い教育環境に置かれるリスクが小さいことは、日本の教育の大切な財産です」と話します。


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