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私は還暦を過ぎてから、今まで以上に積極的に旅をするようにしている。
去年は“自主定年旅行”と称して、世界一周で22カ国を巡った。今年も中東など5カ国を巡った。国内も出張ついでにいろいろなところを旅している。妻も先日、バルカン半島の7カ国を巡る旅から帰ってきたばかりだ。
お金と暇を持て余しているから、というわけではない。好きな旅を後押ししてくれる本に出会ったからだ。それは、ベストセラーとなった『DIE WITH ZERO』だ。
死ぬときまでにお金を使い切ろう
『DIE WITH ZERO』の主張はシンプルだ。「死ぬときに残高がゼロになるよう、生きているうちに人生を使い切れ」というものだ。
もちろん老後の資金は必要だ。しかし、著者のビル・パーキンス氏は、老後の資金を過度に心配し、お金を貯め込むばかりで、人生を楽しむために使わないのはナンセンスだと主張する。
ある程度のお金の余裕が見えてきたら、死ぬまでに使い切ってしまうのが、人生の効用を最大化するというのだ。
人生を楽しむためにしたいことの内容は人により違う。私はたまたま旅をすることが好きであり、また旅は幸福度と自己効力感を高めるものとなっている。つまり私には旅が人生で最も効能の高い楽しみ方だったので、還暦後は今までよりも積極的に旅を楽しむことにした。

