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夫が亡くなった後も私は「嫁」なのか?——配偶者の死後も続く義理の家族との関係、60代女性が選んだのは「死後離婚」

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夫の死後「義親を介護したくない」という人が“死後離婚”を選ぶケースが増えています(写真:viola / PIXTA)
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夫の葬儀が終わって食事をしているときに、背中の方から義弟のささやくような声が聞こえました。「姉さん、これからも、よろしく」と。

「背中が凍り付くとは、このことです。今後、義弟からの連絡なんてこりごり。義母の介護だって、頼ってくるに決まっています。夫が亡くなってしまったのに、もうあの家族に関わるのは、絶対嫌だと思いました」(ようこさん、以下同)

ようこさんは、「何とか逃げなければ」とネット検索を繰り返しました。そして、たどりついたのは「死後離婚」という言葉でした。

一方が亡くなると「離婚届」提出不可

夫婦存命中に「離婚届」を提出した場合、配偶者とあわせてその親族との関係も断たれることになります。ところが、夫婦の一方が死亡すると、もはや「離婚届」を提出することはできないのです。そして、相手の親族との関係は継続したまま……。死別した配偶者の親は義親であり、兄弟は義兄弟として関係が続きます。

例えば、夫の生前、同居する夫の親を妻が介護していたとしましょう。そのような場合、先に夫が亡くなってしまったら、残された妻は「(夫の親の)介護をやめたい」と思うかもしれません。

しかし、「この家を出たい」と言っても、周囲から「嫁でしょ」と引き留められる可能性があります。そして、「もう介護は無理」と何の手配もしないで妻が家を出てしまえば、その親の生命に関わります。場合によっては「保護責任者遺棄罪」に問われる可能性すらあります。

ようこさんのケースは義母や義弟と別居でしたが、今後も折に触れて連絡が続き、振り回される予感がありました。

こういった場合に選択肢となるのが、「死後離婚」です。

言葉自体は造語で、実際は死後に「姻族関係終了届」という書類を役所に提出します。死亡した配偶者側の親族との姻族関係解消の意思を具体的に示す届け出なのです。提出することで、「嫁だろう」などと非難されることからは解放されます。これまで、精神的・肉体的・金銭的に負担があった場合には、それらの悩みが解消されるのではないでしょうか。

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