上場企業全体のPERとしては「加重平均PER」と「指数ベースPER」が計算されている。
前者は東証プライム上場企業225社全体の企業価値と利益の関係を示す。225社全体を1つの大きな会社のように見て、「合計時価総額が合計利益の何倍か」を見る指標である。したがって、利益規模や時価総額の大きい企業の影響が大きい。計算式は次のとおりだ。
この値は、2026年6月上旬で17倍程度。15倍は超えているものの、さほど大きく超えているわけではない。
指数ベースPERでは「株価は高すぎる」
一方、「指数ベースPER」は日経平均に対応するEPS(1株当たり利益)を計算し、日経平均をその数値で割ったものだ。EPSは「純利益÷発行済み株式数」で算出する。計算式は次のようになる。
この指標は、時価総額加重型ではなく、株価平均型の指数である。そのため、ファーストリテイリング、東京エレクトロン、ソフトバンクグループ、アドバンテストなど、株価水準が高い株(いわゆる値ガサ株)の影響が大きくなる。
その意味では、指数ベースPERは「値ガサ株の影響が大きい」といわれる日経平均という指数そのものの割高感を反映するものといってよい。
指数ベースPERは26年6月上旬では23〜24倍台で、かなり高い値になっている。したがって、「株価は高すぎる」という評価になる。この逆数をとれば5%以下だ。
「日経平均はPER17倍だからそれほど割高でない」と言われることが多いが、これには注意が必要だ。新聞などでよく出てくるPERは加重平均PERを指していることが多いからである。値ガサ株の影響を強く受ける日経平均という指数が割高なのか割安なのかを見たいのであれば、指数ベースPERを見るほうがよい。

