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「空気が悪い街に住むと認知症になりやすい」は正しかった 国際的な研究が次々と明らかにする"脳を守る環境の作り方"

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公園にいる高齢者
新鮮な空気、水、ほどよい気候……こうした環境が脳に与える影響とは?(写真:Luce/PIXTA)
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注目したいのは、その修正可能な高血圧や糖尿病、喫煙、肥満、難聴など医学的なリスク因子のほかに、「大気汚染」という項目が2020年版から引き続き含まれ、世界的なコンセンサスとなっていることです。

このランセット報告書によると、大気汚染は世界の認知症の約3%、約165万人分の原因に相当すると推計されています。すなわち、きれいな空気を吸うことが、呼吸器や心臓だけでなく、脳の健康にも直結するということです。

大気汚染がなぜ認知症リスク?

大気汚染がなぜ認知症の危険因子となるのでしょうか? 特に注目されているのはPM2.5です。

PM2.5は直径2.5マイクロメートル以下の微小粒子で、髪の毛の太さの30分の1ほどしかありません。ごく小さな粒子のため空気と一緒に肺の奥まで入り込み、一部は血液中に入って全身に炎症を起こします。

体内に入ったPM2.5によって引き起こされた炎症により血管の内側が傷つくと、酸化ストレスが高まり、動脈硬化が進みやすくなります。脳は大量の酸素を必要とする臓器なので、脳の細い血管が傷むと酸素や栄養が届きにくくなり、脳の神経のダメージにつながってくるのです。

さらに、PM2.5による炎症は脳そのものにも影響します。

脳の免疫細胞であるミクログリアが過剰に活性化すると、本来なら神経細胞を守るはずの反応が、かえって神経を傷つける方向に働いてしまうのです。また、慢性的な炎症や酸化ストレスによって血液脳関門というバリア機能が弱まると、体内の有害物質が血流にのって脳内に入りやすくなります。

さらに近年は、アルツハイマー病やレビー小体型認知症に関わる異常なたんぱく質の蓄積や排出障害といった老廃物の処理と、PM2.5の関連も研究されています。

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