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「淘汰されるべくして淘汰された」との声も…百貨店が消滅、駅前は閑散とした「茨城の企業城下町」で見た"意外な光景"

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ヒタチエ
日立市が2022年に土地・建物を取得し、2023年4月にリニューアルオープンした商業施設「ヒタチエ」(写真:筆者撮影)

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かつて百貨店は「特別な場所」だった。家族と過ごす休日、背伸びをして選ぶ贈答品。屋上やレストラン街には、地域の憧れと活気が凝縮されていた。しかし今、多くの街からその姿が消えつつある――。
本連載では、百貨店が消滅した街を歩きながら、「なぜ消えたのか?」を街ごとに分析していく。
第5回は茨城県日立市。企業城下町として栄えた日立市に唯一存在した百貨店「ボンベルタ伊勢甚」。県北の中心都市でありながら、なぜ百貨店を維持できなかったのか。

前回までは、日立市唯一の百貨店「ボンベルタ伊勢甚日立店」が2005年に閉店した背景を追った。

企業城下町の縮小が直接の引き金だった一方で、最盛期には人口20万人規模の都市でありながら百貨店が1店しか根付かなかった背景には、日立特有の事情もあった。

山と海に挟まれた細長い地形・企業従業員向けの供給所の存在・水戸市への購買流出・市内に分散した商圏と、百貨店を支えにくい構造がもともと存在していたのである。

では今、その街はどうなっているのか。百貨店が消えた後の日立駅前を、実際に歩いて確かめていく。

閑散とした駅前、しかし寂れてはいない

日立駅を降りると、まず目に入るのは海だ。駅舎は日立出身の建築家・妹島和世氏の監修で11年に建て替えられ、ガラス張りの自由通路から太平洋を望める。妹島氏は、「日立に住んでいたころ、いたるところから海が見えた。駅からも海が見えるようにしたかった」と語っている(日立駅周辺地区整備事業リーフレット・14年)。

改札を出るとすぐ目の前に海が広がる。美しい駅だ(写真:筆者撮影)
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