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日本の中古電車も多く活躍するインドネシア・ジャカルタ首都圏の通勤鉄道で4月27日夜、通勤電車に長距離列車が追突、発生後1週間の時点で16人が死亡、90人以上が重軽傷を負う大惨事が発生した。
同日の現地時間夜9時前、ジャカルタ近郊のブカシティムール駅で停車中の下り各駅停車チカラン行き(列車番号5568A)に後続のスラバヤ行き特急列車「アルゴブロモアングレック号」(列車番号4B)が追突し、各駅停車の最後尾車両は原型をとどめないほどに大破した。負傷者数、死者数からして、今回の追突事故は、過去30年来で最大規模の惨事となってしまった。
今回の事故はどのようにして起きたのか、そして原因はどこにあったのか。
きっかけは踏切事故
事故の経緯をたどってみよう。追突された下りの各駅停車5568A電車(10両編成、元東京メトロ千代田線6000系車両)は定刻からやや遅れてブカシティムール駅に午後8時45分ごろ到着した。
本来の停車時間は15秒ほどだが、駅の約50m前方にある踏切でタクシーが立ち往生しており、そこに接近してきた上り電車が衝突。人的被害はなかったが、この踏切事故により下り電車も発車を見合わせることになった。
下り5568A電車の乗客によると、電車はドアを閉めて一瞬加速したものの急ブレーキで止まった。その後しばらくしてドアが開き、前方での踏切事故を知ったという。この証言から、上り電車の踏切事故発生と、下り電車が一旦発車したのはほぼ同時だったと思われる。
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【運転見合わせの電車に特急が追突】
