人生を狂わせてきたヘビ恐怖症
1960年代後半、地質学者、電話修理工、平和部隊のボランティア、そしてゴルファーが、ある研究所にやって来た。彼らに共通するものは何だろうか?
ヘビである。
もっと具体的に言うと、人を衰弱させ、人生を変えてしまうほどのヘビに対する恐怖、つまりヘビ恐怖症である。
当時はまだインターネットが普及していなかったため、著名な心理学者のアルバート・バンデューラは新聞広告を通じて自分の研究に参加してくれる人を募集した。すると、少数の人びとがそれに応じ、ヘビ恐怖症がいかに人生を狂わせてきたかという驚くほど似たような話を語った。
彼らはハイキングやキャンプといったアウトドア活動を諦め、趣味のリストからガーデニングをはずしていた。ある被験者はヘビを殺そうとして誤って自分を撃ってしまったという。多くの人がヘビの悪夢を繰り返し見ており、それが数十年も続いている人もいた。要するに、彼らの人生は恐怖によって封じ込められていたのだ。

