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「自己効力感」があれば、湧き上がる感情はコントロールできなくても、「感情の軌道」はコントロールできる

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鏡を見て微笑む女性
感情をコントロールする上でも、「自分にはできる」と信じることが重要となります(写真:jessie/PIXTA)
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長年恐ろしい悪夢に悩まされていたある女性は、治療後に見た夢についてバンデューラに報告している。夢の中で、ボアコンストリクターが親切にも皿洗いを手伝ってくれたというのだ(なんて思いやりのあるヘビだろう! 私も1匹欲しいものだ)。

バンデューラの研究の被験者について真に注目すべき点は、新たに手にした自信がさざ波のように広がり、人生のほかの面にも影響を与えたことだ。患者たちは追跡調査に対し、困難な状況に直面しても、自分なら解決できるという自信を持って問題に取り組めるようになったと報告した。

これがバンデューラにとっての「ひらめきの瞬間」だった。

ヘビ恐怖症の治療は、被験者が人生におけるほかの難局に対処する能力をどうやって向上させたのだろうか?

バンデューラが実験でヘビ恐怖症患者の治療に成功したのは、ヘビに関する彼らの個人的信念が間違っていることを示しただけでなく、彼らが自分の感情を制御する能力を持っていることに気付かせたからだ。それは、彼らが長いあいだ忘れていた、あるいはいままで知らなかった能力かもしれない。

「自己効力感」というスーパーパワー

バンデューラは歴史に残る研究を通じて、彼が「自己効力感」と呼ぶ概念の力を発見した。これは、自分は目標を達成できると信じれば、まさにその信念が目標を達成するうえで決定的な役割を果たすという考え方だ。

信念はある種の魔法の万能薬だということではない。信念そのものが、目標を実現するためのより有利な立場に立たせてくれるということなのだ。

自己効力感が弱い、つまり、人生の特定の領域で変化を生み出す自分の能力に自信がないと、人は自分自身を助けることができない。そもそもできると信じていないからだ。

ヘビ恐怖症患者の場合、彼らは何年もかけて恐怖心を自分の一部にしており、恐怖心は自分よりも強力で、自分には恐怖心を変えることはできないと信じていた。その結果、助けがなければ、恐怖心を変えることができなかったのだ。

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