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「自己効力感」があれば、湧き上がる感情はコントロールできなくても、「感情の軌道」はコントロールできる

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鏡を見て微笑む女性
感情をコントロールする上でも、「自分にはできる」と信じることが重要となります(写真:jessie/PIXTA)
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ヘビ恐怖症の人たちがバンデューラの広告に応募したのは、治療してもらえるのではという希望があったからだ。研究所に到着し、バンデューラに会うや、檻に入ったヘビがいる部屋に入るのだと告げられたときの彼らの苦悩を想像してみてほしい。

数年後、バンデューラはそのときのやり取りを振り返り、こう語っている。「最初の反応は『この男、正気か? そんな部屋には絶対に近づかないぞ』というものでした。私は『もちろんです。もし近づけるなら、あなたはここに来ていないでしょう。わずかな努力でできないことは、いっさいお願いしません』と返しました」

徐々にヘビに近づいてみると

被験者の当初のパニックが収まると、バンデューラの研究チームは一連の課題をこなしてくれるよう依頼した。それらの課題は、被験者が最も恐れている生き物に徐々に近づいていくというものだった。

研究者たちは、手本となる行動をやって見せ、その過程で共感とサポートを提供したが、被験者を無理に急がせるようなことはしなかった。

たとえば、最初はマジックミラー越しにヘビを見るように頼んだにすぎない。続いて、ドアにあと3インチ(約7.6センチメートル)、次にはあと6インチ(約15.2センチメートル)近づくことはできないかとたずねた。

研究チームは被験者の恐怖について、具体的には何が起こると思っているかを質問した。あるケースでは、被験者はヘビが首に巻きつくのではないかと恐れていた。これに対し、ある研究者がヘビを首に巻きつけても傷を負わずにすむ方法を実演して見せた。

一連の支援的な取り組みを経て、被験者はついにヘビのいる部屋に入ることができた。

4時間後、彼らはヘビを手に取り、その美しさに感嘆していた。長年にわたって苦しめられてきた恐怖症が数時間で消え去ったのだ。

バンデューラは当時をこう振り返っている。「この治療は恐怖症行動を永久に根絶しただけでなく、不安の覚醒、生化学的ストレス反応、嫌悪的な反芻思考、そして繰り返される悪夢をも消し去ったのです」。

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