「朝夕は53分も踏切が開かず」「百貨店は消滅、ヨーカドーも閉店」…埼玉にある「駅の東西で分断された街」衰退の背景

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匠大塚
駅の東西の分断、百貨店の消滅……春日部が抱える構造的問題とは?(写真:筆者撮影)  
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かつて百貨店は「特別な場所」だった。家族と過ごす休日、背伸びをして選ぶ贈答品。屋上やレストラン街には、地域の憧れと活気が凝縮されていた。しかし今、多くの街からその姿が消えつつある――。
本連載では、百貨店が消滅した街を歩きながら、「なぜ消えたのか?」を街ごとに分析していく。第2回は埼玉県春日部市だ。

前回までは、百貨店空白地帯に満を持して出店されたロビンソン百貨店の、誕生から消滅までの顛末をお伝えした。

従来型の百貨店よりは低価格のミディアムプライス帯だったとは言え、住宅ローンを抱えた若い世代にはやはり高かったロビンソン百貨店。こうした市民のニーズとのすれ違いが衰退の一因になった。

ここで気になってくるのが、同じく百貨店消滅の一因となった、春日部駅の「東西分断」である。朝夕は最大53分間も踏切が開かず、駅を通り抜けるには入場料が必要で、無料で通れる地下道も改札から微妙に時間がかかる。

これらの構造的問題は今も春日部の街に、暗い影を落とし続けている。百貨店がなくなるだけでなく、街そのものの求心力をも低下させてきたのだ。

だが、ハード面に目を向けていくと、他にも春日部には様々な課題があるとわかる。

東西分断だけではない、春日部のアクセス問題

春日部の魅力のひとつは、都心へのアクセスの良さ……住宅系サイトを見ると、そんなふうに説明されている。確かに、東武スカイツリーラインで浅草まで約45分。2003年に半蔵門線への直通運転が始まってからは、渋谷や表参道方面にも乗り換えなしで行けるようになった。

しかし、市民意識調査では、鉄道アクセスが改善した後も「都心へのアクセスが悪い」という回答が、転出理由の上位に恒常的にランクインしている。

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