驚くべき「採用力」
求人倍率20〜30倍、人材定着率93%——人手不足に苦しむ外食業界で、異常な数字を叩き出すコーヒーチェーンがある。
「社員をいじったり、強く当たっていいのは僕だけですから」
オンライン画面の向こうでいたずらっぽく笑うのは、猿田彦珈琲 代表取締役 大塚朝之さん。一見物騒に聞こえるが、真意は真逆。「社員同士の軋轢で、誠実に働いている人が辞めていくような環境は絶対に作らない」という強い意志の表れだ。
猿田彦珈琲は、2011年に東京・恵比寿で創業したスペシャルティコーヒー専門店だ。わずか8.7坪の小さな店から始まり、現在は東京、仙台、札幌、大阪など全国に約30店舗を展開。正社員約108人、全従業員598人で、2024年5月期の年商は約34億円に達している。
驚くべきは、その採用力だ。人手不足が深刻な外食業界において、同社の求人には採用枠に対し、20〜30倍もの応募が殺到する。人材定着率も、採用に対して社員93%、パートも合わせると70%と非常に高い。


















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