生焼けハンバーグ騒動を生んだ外食業界の"病巣" 安易なパクリが健康被害&風評被害を生む
それから10年以上経過しているが、食中毒や、食中毒の危険があるとして炎上する事案は定期的に起きている。なぜなのか。本稿では、フードビジネスニュースサイトの編集長である筆者が解説していきたい。
生肉がきっかけで大ヒットの飲食店も
軽い腹痛くらいで済めばまだよいが、時として命の危険すらある肉の生食。にもかかわらず、どうして人は生肉を食べることがやめられないのか。
結論としては、それだけ、生肉には人々の"本能"に訴えかける魅力があるということだろう。
事実、生肉で集客に成功した飲食店は、枚挙にいとまがない。例えば、中目黒の焼肉店「Yakiniku.ushicoco. (ヤキニク ウシココ)」では、生肉ユッケのランチが大行列のできる大ヒットとなった。
内容は卵黄がのったユッケにごはん、スープ、サラダ、小鉢のセットだ(なお同店では保健所の生肉提供許可を取得しており、基準にのっとった生肉を提供しているという)。
実はこのヒット、店の意図しないところで発生したものだ。きっかけは、あるインスタグラマーが箸を使ってユッケを皿からごはんの上にスライドさせて写真を撮り、インスタグラムに投稿したこと。
生肉に卵、米という日本人が大好きなアイテムがひとつの茶碗の上に大集合した写真は映えまくり、広く拡散されるところとなった。たちまち写真を見た人たちが詰めかけ、連日、ランチ時には行列ができる繁盛ぶりに。
店内では、同じようにユッケをごはんにスライドさせて写真を撮る人であふれた。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら