東急「たまプラ」と小田急「新百合」の共通点は? 実は近い2つの駅、周辺の街並みは異なる表情

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一方、新百合ヶ丘駅を通る小田急電鉄小田原線自体の開業は1927年と、田園都市線よりずっと古い。ただし駅が生まれたのは1974年で、同時にここから多摩ニュータウンに延びる多摩線が開業している。つまり2024年で駅、多摩線ともども誕生50周年ということになる。

小田急 多摩線の電車
新百合ヶ丘駅に進入する多摩線の電車(筆者撮影)

開発の発端となったのは、有機農業の父としても知られる一楽照雄が提唱した「農住都市構想」で、小田急電鉄が新駅開設と多摩線整備を発表した1968年に、地権者主導のまちづくりが提唱された。

ここに当時の多摩区を分区し、この地区を行政の中心とする構想を抱いていた川崎市が加わり、地権者と川崎市による協同開発が進められることとなった。

「新百合」と多摩線は開業50年

小田急電鉄は新駅設置に際して、駅の北西側を走る津久井道に沿うように走っていた路線を、カーブの緩和のために南東側に移設した。駅の開業後、1982年に誕生した麻生区の区役所は、駅と旧線跡の間に置かれた。

駅は島式ホーム3面6線という、小田急電鉄では新宿駅に次ぐ規模であり、基本ルールは1・2番線が小田原線下り、3・4番線が多摩線、5・6番線が小田原線上りとなっているが、小田急電鉄広報部に聞くと、臨機応変に対応しているようだ。

「夕方のラッシュ時は小田原線下りの各駅停車との接続を優先するため、多摩線直通の急行も2番線着に変えています。また当駅での閉塞を防止するため、たとえば1番線に下り各駅停車到着後、小田原線の優等列車と多摩線の急行が3本続くときは、2本目の優等列車を3番線に入れるなどしています」

新百合ヶ丘駅前の大型商業施設は南口に集中しており、小田急グループの「アコルデ」「エルミロード」のほか、イオングループの「イオンスタイル」「オーパ」もある。バスターミナルもこの南口にある。

新百合ヶ丘駅南
新百合ヶ丘駅南口のオーパとエルミロード(筆者撮影)
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