財政論では、問題は、原理的に制限なく国債を「発行することができるか」ではなく、債務累積がどの程度であっても、国債増発を続けて「経済全体のバランスが保たれるか」にある。
そこで、国債残高/GDP比がきわめて高くなった状態(それはありうる)を想定してみると、インフレの発生、国債価格低下がもたらす負の影響、財政運営の困難化(利払いを考えると明らかになる)などの問題が生ずる。
経済のトータルなバランスを維持しながら国債の累増を続けることはできない、持続不可能ということである。長期およびストックの問題の考慮の欠落が誤りをもたらした。
インフレの問題点は小さいという主張、インフレがひどくなりそうなら簡単に止めればよいとの主張も誤りであった。それは現実の経済の考慮の欠落、またそれに関する知見の欠如から生じていた。特に戦後インフレの事例については基本レベルを知っておく必要があろう。
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