群雄割拠!「俳優系ジャニーズ」成功の法則3つ パイオニアは郷ひろみ、流れを変えたのはSMAP

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その流れを大きく変えたのは、やはり1990年代のSMAPあたりからだろう。彼らも学園ドラマや映画『シュート!』(1994年公開)のような青春ものに出演しなかったわけではない。だが木村拓哉を筆頭にSMAPのメンバーたちは、学園青春ものにとどまらず幅広いジャンルの作品に出演し、俳優系ジャニーズが長く活躍するための道を拓いた。

ジャニーズ流「自然体」の演技

では、俳優系ジャニーズの成功の法則はどのあたりにあるのだろうか? 

まず、演技面においては「自然体」の魅力ということが大きい。

冒頭でも述べたように、最初から俳優だけを目指してジャニーズに入るタレントはあまりいないはずだ。ジャニーズJr.のレッスンにはダンスしかない、ということが一時期話題になったが、彼らは演技の専門的レッスンを受けてデビューするわけではなかった。

しかし、かつて中居正広などは、ジャニーズタレントの演技の基礎には、そのダンスで培ったリズム感があるのではないか、と語ってもいた。ダンスで得た身体感覚が、演技における間合いやテンポのよさにつながるというわけである。それを一言で言えば、「自然体」の演技ということになるだろう。

そうした演技スタイルの魅力は、1990年代の木村拓哉や長瀬智也から始まる俳優系ジャニーズ全体にも感じられるところだ。彼らの演技には、ドラマ中のやり取りにしても、その場の相手との呼吸に応じて演技が繰り広げられるような一種のライブ感がある。

木村拓哉は、現場の空気感のなかでふと出てくるアドリブを大切にしているという趣旨の発言をしているが、それもまた自然体であることの証しだろう。長瀬智也なども、演技のなかで独特の間とリズム感を発揮して楽しませてくれるタイプであった。そこには、既成の俳優にない俳優系ジャニーズならではの魅力がある。

ただ一方で、近年は自然体とは異なる「憑依型」の俳優系ジャニーズも登場している。与えられた役柄に没入し、なりきるタイプである。

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