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給料は会社員時代の半分、愛車も手放した…元ホンダF1エンジニアのチーズ職人が「それでも独立してよかった」と語るワケ

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是本健介さん
「Japan Cheese Awards 2026」のソフト/白カビ部門で、金賞および最優秀部門賞を受賞した是本健介さん(写真:是本さん提供)

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ホンダの技術者からチーズ職人へと転じた是本健介さん。仲間や家族に支えられて踏み出したものの、開業当初は借入金の返済や入金の遅れに苦しみ、愛車も手放した。事業が落ち着いてきた今も、自身の役員報酬は会社員時代の半分ほどだという。それでも「起業してよかった」と話す理由と、新しい道を考える人に伝えたいことを聞いた。(前編はこちら)

売り先が増えても手元のお金は足りない

「次は何を売ろうかな。時計を売ろうかな、車を売ろうかなって。最初の3年は非常に苦しかったです」

2015年にホンダを退職し、長野県佐久市にボスケソ・チーズラボを出店。独立して、チーズ作りを始めた是本健介さん。食品製造業を始めるには大きな設備投資がいるため、開業にあたっては貯蓄や退職金などに加え、通っていたビジネススクールの卒業生向けファンドからも出資を受けた。

ただ、準備したお金だけで安心して事業を続けられたわけではない。開業から1年が経つと借入金の返済や消費税の支払いが始まり、顧客が増えていく一方で、手元の資金には余裕がなかった。

大前氏との写真。「起業後、いつも気にかけてくれて応援してもらっています」「時折、バイクでラボで立ち寄ってくれることも。起業して良かったと思える瞬間です」とのこと(写真:是本さん提供)
起業後に元同僚が開発した燃料電池車CLARITYに乗って遊びに来てくれることも(写真:是本さん提供)

背景には、売り先の変化もあった。最初は一般客への販売と事業者向けの販売が同程度だったが、徐々に卸売りの割合が増えていった。

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