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ライフ #愛おしきレトロアパレルの世界

「将棋倒しの事故が発生」「服が売れすぎてトルソーが裸に」 元ハウスマヌカン・59歳女性が語る「バブル期のバーゲン」のヤバさ

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由紀さんと先輩社員
元ハウスマヌカンの由紀さん。現在のショップ店員とは「全然違う」と振り返る、その独特な実態とは?(写真:由紀さん提供)

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ファッションは、ただ身にまとって自分を美しく見せるためだけのものではない。時代や文化、時にはその人の生き様までも映し出す。では、昭和~平成の時代に一世を風靡したアパレルには、どんな物語が眠っているのか。連載「愛おしきレトロアパレルの世界」2回目はフランドルを取り上げる。

アルバイト代を握りしめて買った「フランドルクラブ」のコート

高校時代におしゃれに目覚めた山本由紀さん(仮名、59歳)。雑誌『Olive』や『mc Sister』を愛読し、月に2万~3万円ほどのアルバイト代でDCブランドの服を買っていた。

特に印象深いのは、高校2年生の年末のことだった。由紀さんは近所の惣菜店やパン店でアルバイトをしており、12月の給料が出たのは大みそかだった。

まだ給料が「現金支給」だった時代、給料袋を受け取ると、由紀さんは大みそかの街を駅へと急いだ。電車を乗り継いで約30分、閉店間際の上本町の近鉄百貨店に駆け込んだ。

目的は「フランドルクラブ」の店舗だった。2週間ほど前、クリスマスの装飾がきらめくウィンドウで見かけたダッフルコート。白・黒・紺・茶があり、茶色がかわいいと思った。「買いに行くまで残っていますように!」この2週間ずっと祈りながら過ごした。

「今思えば、お取り置きしてもらえばよかったんですけど、そういう制度があることすら知らなかったんです」と由紀さん。高校生らしい、ほほえましいエピソードだ。

19時閉店間際に店舗へ駆け込み、見覚えのあるコートを見つけると、レジへ急いだ。もらったばかりの給料袋から現金を直接取り出し、購入した。こうして、茶色のダッフルコートは無事に由紀さんのものになったのである。

大学時代、雪の札幌時計台の前で、フランドルクラブらしいエンブレムのついたダッフルコートがかわいい(写真:由紀さん提供)
【写真を見る】「将棋倒しの事故が発生」「服が売れすぎてトルソーが裸に」 元ハウスマヌカン・59歳女性が語る「バブル期のバーゲン」のヤバさ(12枚)
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