由紀さんも、洋服代を除けば、休みの日に出かける交通費やお茶代、雑誌代が主なアルバイト代の使い道だったという。
「休みの日には、当時駅前にあった西武八尾店(現在は閉店)に、友達と一緒によく出かけました。あとは、高校のクラスメイトにアメリカ村の近くに住むオシャレな子たちがいて、その子たちにアメリカ村を案内してもらったりしました」
アメリカ村は、大阪市中央区西心斎橋にある、言わずと知れた若者文化の発信地である。現在は食や多様なカルチャーを楽しめる観光スポットとして、国内外の多くの観光客が訪れる。しかし、当時はもっと先端的で尖った「知る人ぞ知る」場所というイメージだった。
自転車で行ける八尾駅前とは異なり、電車でディープスポットのアメリカ村に行くのは、高校生の由紀さんにとって、冒険する気分だった。
当時のアメリカ村は、サーフショップと古着店が多かった印象だという。雑誌に載っているブランドと古着を組み合わせて着るコーディネートが新鮮で、すっかりはまったという由紀さん。
友達とはほかに、映画を見に行ったり、誰かの家で「人生ゲーム」(タカラトミー発売のボードゲーム)をしたり、一緒に雑誌を読んだりして過ごした。別々の雑誌を読み、気になるページがあれば「見て見て」と友達に声をかける。そんな過ごし方は、この時代の高校生に共通するのではないだろうか。
「現代の若い子たちがみんなでNintendo Switchをしたり、お互いにスマホで動画を見たりして過ごすのに近いかもしれません」と由紀さん。
少女たちのライフスタイルを変えた雑誌オリーブ
1982年には、伝説の雑誌『Olive(オリーブ)』(マガジンハウス)が創刊された。1966年創刊の『mc Sister(エムシーシスター)』(婦人画報社)とともに、少女たちの人気を二分した。


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