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長谷川さんは、18〜19世紀頃にヨーロッパの貴族や労働者が実際に着ていた古い紳士服やドレスなどの服を「標本化」している。ハサミを入れて分解して、使われている技術や素材、構造を明らかにしているのだ。
そして、その成果を発表する場として、10年以上にわたって展示「半・分解展」を開催してきた。会場では、服を半分だけ分解して、標本のようにパーツに分けて展示する。会場には、当時の服を再現した着用サンプルも置かれ、その服を再現できる型紙も販売されている。
この型紙こそが、長谷川さんの研究を支える収益の柱になっている。
「型紙なんて誰も買わない」と言われて
「型紙なんて買う人はいないよ」
型紙を売ろうと考えたとき、アパレル業界の知人たちから返ってきたのは、そんな言葉だった。「ソーイングブックは2000円くらいが相場だから、そのくらいじゃない」という声も多かったという。
きっかけは2回目の「半・分解展」だった。18〜19世紀の服の着心地を確かめてもらおうと、着用できるサンプルをサイズ別に制作した。さらに、制作に使った型紙を販売すれば、来場者自身も服を作り、その構造を確かめられる。型紙の販売は、展示での体験を服作りへつなげる試みとして始まったのだ。


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