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「まともな教育を!」フランスで高校生25万人が抗議デモ、格差と教員不足に怒り爆発、日本も他人事ではない深刻な現実

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2026年10月8日、パリ・バスティーユ広場でのデモ行進中に抗議活動を行う学生たち(写真:2026 Bloomberg Finance LP)
  • 安部 雅延 国際ジャーナリスト(フランス在住)
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フランスは大革命以降、血筋や経済的格差を超えて、教育を平等に受けられる原則が、とくに戦後に強調された。同時に国民教育省があるように、高等教育は国家の指導者を育成することに注がれてきた。

その一端が、大学とは別に「グランゼコール」という専門性の高い教育機関を持っていることだ。筆者も教鞭をとっていたグランゼコールは通常、バカロレアで高い成績のある者が2年間準備校に通い、希望するグランゼコールの入学試験を受けて通うのが一般的だ。

高等教育の二重構造は時代遅れ?

国民教育省によると現在、バカロレア合格者は最新の統計で全体の78・8%、そのうち準備校に行くのは6~7%で、そのほか、法学部と建築学部は大学にしかないので、指導層を形成する大学進学者は全体の1割前後と見られている。

一般の大学の場合も、入学して2年後に中退する学生の割合は5割に達する。つまり、大学入学者の半数以上が4年以内には学士号を取得できていない現状もある。

結果的に、1割の指導者教育に特化したグランゼコールと、学生の半分が学士号を取得できない一般大学の二重構造がある。

バカロレア取得によって大学進学への道が開かれていても、それが大学卒業を保証するわけではないという点も見逃せない。ところが社会は高度化し、AI導入によりAIをも使いこなせるエリート以外の将来は決して明るいとは言えない。

つまり、高校生の精神的負担は増す一方で、不安は限度を超えているともいえる。また、経済開発協力機構(OECD)が2026年9月に公表した最新の「学習到達度調査(PISA)2025」で、フランスの学力は数学・読解力ともにOECD平均を下回り、PISA調査開始以来、最も低い水準の1つと評価されている。

そこに追い打ちをかけるように教員の質低下、人員不足、教育設備の劣化が加わり、すべてを教育格差のせいにする論調が強まっている。

教育で不利とされる低所得者層や移民系の生徒は、家庭環境から基礎学力が低いことで知られる。ところがフランスは思考力、論理的思考、批判的思考では先進国で群を抜くエリート教育に比べ、基礎学力を底上げすることは苦手としている。

こうなると、社会の底辺にいる貧困層への支援教育はますます手薄になっており、一般生との学力低下は食い止められていない。

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