この現状について、急進左派政党「不服従のフランス」(LFI)を率いるジャン=リュック・メランション氏が、高校生の抗議デモを焚きつけている。2027年春の大統領選への意欲を見せるメランション氏は国の右傾化に警鐘を鳴らし、高校生の抗議デモと極右から中道派までの政党を批判し、デモへの動員を呼び掛けている。
ルコルニュ首相は10月6日、高校生の抗議活動に対する警察による弾圧は政治的指示とのうわさに対して「まったくのウソだ」と断言した。
ルコルニュ氏は、10月13日に学校への追加資金を求めて再びデモを行おうとしている生徒たちと「内部民主主義の時間」を設けるため、週末に高校の授業を休校にすると発表した。
ルコルニュ氏は国民議会で、「ジェフレイ国民教育相は時間を確保することを決定した。明日(7日)の朝から各管理チーム、各校長が高校内で内部民主主義のための時間を確保できるよう、時間割を全面的に変更する」と述べた。だが、高校側は反発している。
教師という職業の魅力減、日本も無視できないフランスの現状
日本もフランス同様、教員のなり手不足は深刻だ。フランスより容易に教員資格を得られる日本だが、地方によって教員不足はばらつきがある。
文部科学省によると、同時に少子化が進む中、2021~23年度の3年間に廃校となった公立学校は小中学校などを含めて1025校に上る。一方、社会の高度化によって、詰め込み教育を脱却し、思考力や自主的学習姿勢を高める探究型学習も導入されている。
ところが探究型学習の経験のない大半の教師は、生徒に社会課題に取り組む授業で四苦八苦しているのが現状だ。実は探求型学習が学力向上に寄与する科学的根拠は世界的にも示されていない。
イギリスでは基礎学力習得の従来型学習と探求型学習を並行して行っている。ただ、AIの普及により、従来型のホワイトカラーの需要が落ち込んでおり、よりユニークでクリエイティブな能力開発が急がれているが、それを教える教員は非常に少ない。
フランスで起きた高校生による全国規模の抗議デモは大学生を巻き込み、教育界を震撼させているが、これは日本にも当てはまる部分が多い。そういった意味で、教育は世界的に大きな岐路に立たされている。


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