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「まともな教育を!」フランスで高校生25万人が抗議デモ、格差と教員不足に怒り爆発、日本も他人事ではない深刻な現実

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2026年10月8日、パリ・バスティーユ広場でのデモ行進中に抗議活動を行う学生たち(写真:2026 Bloomberg Finance LP)
  • 安部 雅延 国際ジャーナリスト(フランス在住)
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志望理由も、裕福なフランス人家庭は適切なアドバイスもできるが、フランスの高等教育を受けたことのない低所得者層や移民たちには不公平感がある。過去にも教育の不平等感は度々指摘されたフランスだが、選抜基準が不透明とされるパルクールシュップも同じ問題を継承している。

そのため、抗議デモの発信地である高校の多くは貧困地区が多く、高校の序列化が強まっている。名門の高校は同システムで有利なのに対して、高校の評判の低い高校の生徒は不利になっている。

一方で、別の問題もある。デモには富裕層地区の高校生も加わっている。その理由は、教員の質と人員不足だ。教職員組合は3000人を超える教員ポストが埋まっていないと指摘する。

3000人の教員不足

理由の1つは、政府が進める緊縮財政の中で教員削減が進んでいることだが、実は教員のなり手不足が拍車をかけている。フランスでは教員になるためには大学5年間の教育が必須だ。しかし、教員の給与は学歴に見合ってはおらず、同時に社会的地位も低いために魅力ある職場とは言えない。

加えて、家庭崩壊などを理由に生徒の荒廃が止まらず、先生へのリスペクトも失われている。授業だけでなく、SNSの普及で生徒の教師への暴力事件も増えている。

さらに教育現場は、社会の高度化や複雑化に対応して、より専門性が求められているが、教員は対応できていない一方で、高校生側は心理的負担が増している。フランスは日本と異なり、国立大学にランキングはない。とはいえ、定員を超える志願者がある場合は、大学側は生徒の評価(公表されない)によって選ぶため、生徒は行きたい大学に行けないケースもある。

加えて、学校施設の劣化も指摘されている。とくに、生徒に掃除をさせないフランスの高校では業者を雇う資金が不足し、衛生上の問題が指摘されている。

例えば公立ではトイレにドアがない、トイレットペーパーが常備されていない高校も少なくない。さらに26年の夏のように40度を超える猛暑でも、ほとんどの学校はエアコンが設置されていない。フランスでは6月、7月は夏のバカンスの時期であり、学校も休みなので深刻な問題とは言えないが、それでも快適な教育環境からはほど遠い。

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