ロンドン南西部、テムズ川のほとりに建つハンプトン・コート宮殿。1540年頃にヘンリー8世が大規模な改築を終えると、その美しさから後世では「イギリスのヴェルサイユ宮殿」とも呼ばれた。
だが、やがて「この城には、幽霊が出る」と噂されるように……。その幽霊がヘンリー8世の妻だというから、ただごとではない。しかも、ヘンリー8世が持った6人の妻のうち、3人の王妃の幽霊が目撃されているという。
王妃の幽霊がいる?「イギリスの宮殿」
最も有名な幽霊伝説は、ヘンリー8世の5番目の妻、キャサリン・ハワードにまつわるものだ。1541年11月1日、万聖節の日、ヘンリー8世は宮殿の礼拝堂で祈りを捧げていた。そこへ大司教クランマーが一通の手紙を差し出した。口に出すのもおぞましい内容だったため、書面で渡されたのである。
手紙には、若き王妃キャサリンの結婚前の性的関係が記されていた。わずか数年前、従姉妹のアン・ブーリンが姦通などを告発され、処刑されたばかりだった。


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