有料会員登録
キャリア・教育

「王妃の悲鳴が響く廊下」「誰もが知る怪物のモデル」…世界に実在する《へんな城》の不気味な事件と伝説

9分で読める
へんな城 真山知幸
ロンドン塔とカラス(写真:Sid10 / PIXTA)
  • 真山 知幸 伝記作家、偉人研究家、芸術修士(MFA)
2/5 PAGES
3/5 PAGES
4/5 PAGES

長く降り続く雨のため屋内に閉じ込められていたときに、バイロンは「みんなで一つずつ怪奇譚を書こう」と提案。メアリーはこのときの着想を膨らませ、1818年3月11日に『フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメテウス』を匿名で出版することになる。

「フランケンシュタイン」と聞くと、大男の人造人間をイメージするが、実は原典の小説では「人造人間を作り上げた人物」のことをいう。

メアリー自身がフランケンシュタイン城に言及したことはないが、メアリーの小説に出てくるフランケンシュタインと、ディッペルには共通点が多い。グリム童話の翻訳者であるメアリー・ジェーン・クレモントがメアリーの継母であることからも、彼女が伝承を耳にして、「フランケンシュタイン」を生み出した可能性は高そうだ。

現在は二つの塔と礼拝堂を残す、フランケンシュタイン城。モンスターの着想を生み出したとされるこの城は、今も静かにオーデンの森に佇んでいる。

カラスが飼われる「ロンドン塔」

「メリーナが行方不明になった」

そんなニュースが報じられると、ロンドン市民の間では、驚きと悲しみの声が広がった。「メリーナ」とはカラスの名前で、2020年のクリスマス頃から姿が見えなくなってしまったという。人々が動揺したのは、ロンドン塔にまつわる伝説があるからだった。

ロンドン塔(写真: gandhi / PIXTA)

イギリスの首都ロンドンにて、テムズ河の岸辺に建つロンドン塔。1078年にウィリアム1世がロンドン防衛のため、この地にあった砦を堅固な城に改築するよう命じたのが、始まりとされている。

そこから約20年の歳月をかけて、現在ホワイト・タワーと呼ばれる中心部が完成。その後は歴代の王たちがこの城を宮殿として使用し、1625年まで国王の居城であり続けた。

最後に住んだ王はジェームズ1世である。14世紀から19世紀には造幣所や天文台として機能した時期もある。銀行や動物園まであった時期もあったが、特筆すべきことは、1100年頃からロンドン塔は監獄としても使われ始めたことだ。

13世紀後半には身分の高い政治犯が収容され、処刑も行われた。14世紀以降は政敵や反逆者の処刑場として、城塞や王宮よりもむしろこちらの用途で有名になったと言ってよいだろう。最後の囚人は第二次世界大戦中のルドルフ・ヘスで、1941年から1944年まで拘留されている。

5/5 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

キャリア・教育

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数