なお「Voice of Customer」は、スタッフが日常的に使うメールやチャットと同じシステム内に組み込まれている。日常業務の延長で気軽に書き込めるようになっていて、投稿が面倒で続かないといった心配もない。
外部仕入れをやめて「全店自社焙煎」に転換
接客はもちろん、コーヒーそのものの品質向上にも力を注いでいる。現在、コーヒー豆は生産地に足を運んで厳選したものを買い付け、すべてを自家焙煎している。しかし、2009年以前はすでに焙煎されたコーヒー豆を他社から調達していたという。
焙煎済みの豆には、どうしても見過ごせない品質の課題があった。営業を統括するスーパーバイザー・秋山久弥さんは、当時をこう振り返る。
「焙煎してから日が経った状態で届くので、すでに豆の香りが落ちているんです。せっかく香りを引き出しやすいサイフォンで淹れているのに、もったいないなと」(秋山さん)
創業者であり、前会長の岸野禎則さんは「自社で製造したものを店舗で販売すれば、それだけ手元に残る利益も大きくなる」との考えを持っていた。すでに生パスタやケーキなどのフードは内製していたため、その流れでコーヒー豆も自家焙煎しようと決めた。
まずは一部の店舗で焙煎を始めようと、2009年に「自家焙煎 椿屋珈琲 イオン新浦安店」、2010年には同業態の池上店をオープン。だが、店舗に併設された設備だけでは全店で使用するコーヒー豆を焙煎するのは難しかった。
しばらくは、外部から仕入れた焙煎済みの豆も併用する状態が続いていたが、ついに2024年、江東区猿江に「椿屋珈琲 焙煎所&Cafe」をオープン。


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