INDEX
アストンマーティン「DB12 S Volante(ヴォランテ)」の前に立った。最初に目へ飛び込んできたのは、ロングノーズと流麗なボディラインだった。低く構えたフロントから長く伸びるノーズ。その先端からキャビンへと流れていくシルエットには、イギリスのスポーツカーが長い時間をかけて育ててきた美意識がある。
実車を目の前にすると、その存在感には圧倒される。
この美しいDB12 S Volanteのドライバーズシートに収まるため、スワンウイングドアを開ける。美しいレイアウトで整然と並ぶスイッチからローレットダイヤルのスタートボタン押す。瞬間にV8ツインターボエンジンが目覚める。
セレクターレバーでDレンジを選べば、700PSのDB12 S Volanteがドラマチックな時間に誘ってくれる。700PS出力のマシンをドライブする瞬間、興奮しないドライバーはいないだろう。
走り出して驚く、取りまわしの良さ、そして扱いやすさ
私も気持ちの高まりを抑えきれない。ところが、ステアリングを握って走り出すと、その印象は拍子抜けするほど穏やかだ。
思ったよりも、ずっと扱いやすい――、すばらしいグランドフィードバックだ。
これがいつもの市街地を走り始めて、最初に感じたことだった。ボディサイズは全長4725mm、全幅1980mm。ドアミラーまで含めれば2135mmになる。少々幅は広いが、国産で言えば、トヨタ「クラウン」あたり。
しかし、実際に走らせてみると、そのビジュアルほど車体の大きさを意識させない。前輪がどこを通っているのか。後輪がどのラインを追ってくるのか。ステアリング操作と頭の中の走行イメージがうまくシンクロする。


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