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3回目:12歳でのデビューは"与えられた使命"、成人した自分は当時とは「違うブランド」だと思っている
4回目:クラシック音楽家としての役目は「つないでいくこと」、常にお客さんとの会話を大事にしたい
――1回目では、オーケストラ・室内楽・ソロの違い、とりわけ室内楽の面白さについてうかがいました。その話を踏まえると、大編成のオーケストラよりも室内楽のほうが、演奏ごとの差が出やすいことになりますか?
同じ編成の室内楽グループAとBが同じ曲を演奏した場合、各演奏者の個性が強く発揮されせめぎ合う分、曲としての振れ幅が大きくなり、AとBの演奏には差が出やすくなるのかなと想像しました。
例えば、同じ曲をベルリンフィルとシカゴ交響楽団がそれぞれ演奏する場合、あるいは同じ曲同じオケでも指揮者が変わる場合、聴衆は大きな違いを感じると思います。室内楽で、そうした違いがより大きくなるとしたら、お気に入りの曲の聴き比べという楽しみ方もあるかと思ったのですが……。
そうですね。もちろん、聴き比べの楽しさはあるのかなと思います。ただ、作品の解釈について考えると、オーケストラの演奏の方向性は原則として指揮者が決めるわけだから、解釈の量という観点ではソリスト1人による演奏と近い。指揮者の解釈を大人数で実現しようとするわけですから。
他方、室内楽では指揮者が不在というか、指揮者が2人、3人いるようなイメージです。だれか1人の考え方にほかの人が従っているわけではない。2つ以上の異なる考え方がぶつかる。そういう意味だと、室内楽のほうが、結果的には曲に対する解釈の差が少なくなるのかな、もしかしたら。
複数の意見が反映されるなら、中間的になっていくわけなので。もし極端な解釈をするメンバーがいても、それだけで音楽が進むわけではない。そうすると、聴き比べの楽しみというよりは、1つの作品の中で、より複雑なことができる面白さのほうが大きいのかもしれません。
音楽をつくるどのパートにも、情熱をかけて意味を与える
――解釈の差は少なくなるけれど、より複雑なことができる……どういうことでしょうか。
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